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在庫管理は受発注業務の管理と同じことです


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システム化対象として最も人気があるジャンルの1つが在庫管理です。積み上がっている商品の販売先が決まっているのかそうでないのか、コンピュータの在庫と実在庫にどれほど乖離があるのか… 昨今のように商品の賞味期限が短くなった時代において、適性な在庫を保つのは本当に難しい行いです。「どれだけ出ていくか」はお客様次第なので、自社で制御することが出来ないからです。

「在庫管理」の意味合いが人によって異なる

在庫管理を一言で言えば、モノの出入りがどれだけあるのか把握することです。かといって、棚卸がしたいだけで在庫管理ソフトやシステムを検討されるケースは当方の経験では、ほとんどありません。

モノの出入りは受発注によって発生しますので、「在庫管理」という言葉で指しているものは、受注形態やボリュームに応じてどういった仕組みで必要最小限の在庫数に留めることが出来るのか、受注→発注へスムースに繋げないか、という検討を在庫管理という言葉で表現されているように感じます。

その受注形態や販売チャネルによって、選ぶべき在庫管理システムや機能が異なるので、その点を注意して頂きたいです。

入出庫の管理

日々の出荷・入庫の履歴を取り、現在の実棚はいくつあるかを管理したいというケースです。スタンドアロン(ネットワークで共有せずに、1台のマシンに入れて使う)形式ならば、数万円で販売しています。

入出庫の管理だけ別のシステムを買うというケースはあまりなく、販売管理システムに附帯している在庫管理の機能をお使いになるケースが多いです。

複数のネットショップの在庫管理

同じ商品をAmazonや他のネットショップ等で販売しており、欠品しないように在庫を管理したいというものです。「複数のショップの注文情報を集約できること」が必須の要件です。ネクストエンジンさんやクロスモールさん等の、ASPサービスが有名です。これらの在庫管理の場合は「ネットショップ 注文管理」等でGoogle検索して頂くと、何かしら候補が見つかります。

予約の在庫を管理したい

季節商材等で、お客様から貰った予約内容を集計し「どれが売れ残っていて、どれが完売なのか」を管理する在庫の管理です。予約の入力やキャンセルによる在庫の引当、集計による一覧表の作成等が出来る機能が求められます。実棚は全く減っていないのがポイントです。

これだけを管理する業務向けのシステムやサービスはあまりないので、Access等で別途簡易的なアプリを作られる、Excelで対応する等のケースが多いです。

バックオーダーの在庫管理

定番商品等で再生産を行う計画があるものの、各商品を何個作る必要があって、それらの原材料をどれだけ用意すれば良いかという在庫の管理がしたい、というケースもございます。納品する商品と入庫する商品が別で、入庫した原材料を加工して製品にする場合です。

この場合は在庫管理というよりも「生産管理」に該当しますので、ITで仕組みを整えるのが最も難しくなります。在庫管理ではなく注残管理というのが正しい言葉になるでしょう。Excelで注残一覧表を作って忘れずに更新すれば最も安価に解決できますが、卸のように多品種を扱う業態の場合は現実的ではないかもしれません。

売れ筋と死に筋を把握して、必要在庫数を見極めたい

小売店の在庫管理(委託ではなく買い取りの商品)において、よくあるお話です。どの商品がどれだけ回転しているのかと、商品の粗利率を組み合わせて、商品構成を検討するための管理を行いたい、という格好です。これも在庫管理ではなく売上管理という言葉になりますが、在庫管理をしたいというお話をお伺いしてみたらこのようなお話でした。

在庫管理は受発注管理

在庫管理は日々の出荷と入荷の流れが分断しないように効率よく管理できるのかという側面と、商品の売れ行きを分析してどれぐらい常備しておけばよいかという2つの側面があります。  

その2つの側面から受発注の流れを整理されてから、適切な在庫管理システムを選んで頂ければと思います。


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執筆者について

著者

(株) クオリティスタート 代表取締役

湯本堅隆(YUMOTO Michitaka)

略歴

1979年生まれ。ISPの電話サポートのアルバイトをきっかけにIT技術に興味を持ち、2003年にアイ・ティ・フロンティア(現タタ・コンサルタンシー・サービシズ)に新卒で入社。

SIer在籍期間からブログ「GoTheDistance」でSIerを巡るIT業界のあり方・エンジニアのキャリアについて記事を書き、累計はてなブックマーク数40,000を超えるブログになりました。

「ITを使いこなしたいなら、ユーザー企業は内製すべき」と主張しているうちに、2009年から雑貨卸の有限会社 エフ・ケーコーポレーションで内製化を1人で担当するはめに。メーカー送料ロットのない雑貨卸というビジネスモデルをITシステムを実装することで確立し、経済産業省が主催するIT経営実践認定企業に選ばれました。

「システムを作る人材や会社」はあっても「何が正しいITシステムなのか」を事業会社の立場で考え、デザインできる人材が枯渇している。

この課題を解決したいという思いから、会社を創業しました。

重度の野球好きで、東京ヤクルトスワローズのファンです。



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