1社1社固有の業務課題に対して向き合って、その課題を解決するシステムを提案するのは、難易度が高いと自負しています。できるなら、もう皆さんで勝手にやっているはず。それに価値があると腹落ちできているなら、何かしら推進できているはず。そうならないのは、人の能力の問題でもない。

もちろん、社内でじっくり検討する時間も必要ですし、決裁に諮るために用意しないといけないネタはこちらが用意しないといけない。それがわかってる上で、表題のことを言っています。

終わっているというのは、皆が真面目に仕事をするだけで衝突は発生するのに、そこに向き合っていない、という意味です。

社内の衝突を乗り越えられないのに、どうやって外様とうまくやるの?

そう思いませんか? 僕は外から見ていて、強く思います。

え?外様だから言うこと聞いてもらえばいい? それじゃ、皆さんの会社、変わらないですよ。

お互いどんな事情を抱えているのか、対話をする。簡単なことじゃないんです。地雷原の真ん中にパラシュートで降りることにもなり得ます。そこで心理的安全性なるものが必要になってくるわけですが、対話を守る文化ができていないと、プロジェクトをやってもうまくいかないです。

どんなにフラットな組織でも、いきなりみんなで意見を言い合うと、互いの否定につながります。前述の通り、利害がそもそも違います。同じ会社でも、機能が違えば。これが組織の誤謬ですよね。

ヒトに向かったら終わりで、コトに向かわないといけないんです。貴方たちのエネルギーを。社内政治が終わってる会社は、ヒトに向きます。そして、悪しき現状維持が残ります。

「なぜやるのか、何を目指すのか、どう進めるのか」というのが、コトです。

課題解決に関わる人たちが、この部分を咀嚼「しきれて」いれば、大きく破綻しないです。意見の相違はあっても、前向きな衝突になるため。前向きな衝突ができるように前提を共有して、同じ方向を向くプロセスは、社内で頑張って頂くしか無い部分です。焚き付ける(という理論武装)はお手伝いで決まるけれど。

社内政治が終わっている現場の場合、要件定義がやたらと複雑になります。誰かのためだけの謎機能を入れる、部署間のパワーバランスなどで直感的なUIではなくなる、必要以上にルールやロジックを組み込んでしまう。

これってどう使ったらいいんだっけと考えないと使えないシステム、ほしいですか?

本当に良いシステムは、直感でわかるシンプルなものです。目的に真っ直ぐ設計できるかどうかは、社内政治の成熟度にかかっています。

システム導入は推進していくのは極めて難しい。不都合な真実で、導入しなくても作業に携わるひとが辛いだけで会社が辛いわけじゃない。なので、トップの危機意識が高くないと現状維持で終わります。導入しなくても業務は回していけるから、バッドノウハウという創意工夫で。

導入後にリーダーシップを取って新しいシステムを使うことを推進、嫌な言い方すれば強いることができる体制が整っていないと、長続きしません。

こんなこと言えるのは、DX推進をミッションにしているから

面と向かって、社内政治終わってる会社のシステム構築なんかできませんというベンダーはいません。

当社はDX推進がミッションで、システム構築は手段。間違ったことを正しくやるのは地獄でしか無い。みなさんの考えを改めて頂くのであれば、劇薬の1つや2つ、投与させて頂きます。こんな薬飲めないなら、それまでなので。合う合わないは、良い悪いじゃない。

結局、仕組みで解決できる課題は、そんなにないんです。ヒトが創意工夫して解決しなければならない課題は、ヒトがやるしか無いんです。創意工夫ができる状態に持っていくのを、ITという仕組みでサポートできるから、働きやすくなるのが実情です。

IT技術が進化しても、組織がそれを享受できないのは、順序が逆だからです。生活習慣を改めないのに薬漬けになった身体が、健康体と言えますか?

今のような議論、失礼ですけど、できていますか?

こういう議論ができていないなら、できるようになりましょう。そのための助産師が必要あれば、まずはご相談ください。