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システム開発の値段はどのように決まるのか


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ソフトウェアの値段は、提供形態や契約体型により千差万別になっています。

クラウドサービスやASPのような月額課金制のシステムもあれば、パッケージソフトウェアのような買い切りの価格もあります。これらは定価がついておりますが、お客様独自のシステムの開発の場合については作りたいシステムによって値段が違います。住宅に例えると、賃貸物件はいくらと決まっていますが注文住宅となれば住宅の外装や内装等によって値段が変動します。

こういった場合のシステムの値段は、結論から言いますと、「単価 x 人数 x 期間」で決定されます。

人月積算でシステムの価格は決まる

現在、受託開発において最も主流なのは「人月」という単位での見積です。

1人が1か月で行う作業量を表す単位です。作りたいシステムの機能数や難易度を元に、「このシステムを作るためにはこれだけの技術者が必要」という理屈で、システムの値段は決定されます。また、システムを構築する技術者にもレベルの高低があります。新人と10年目の技術者で同じ給料にする訳には行きませんので、技術者のロールやスキルセットに応じて単価が決められています。これは会社によってまちまちです。

その為、3人で3ヶ月かけて完成するシステムだとしても単価によって見積額が違います。誰もが知っている大企業に見積を投げたら、6000万〜8000万。中小企業に投げたら2000万という値段になることがあります。システムの値段が「単価」x「人数」x「期間」によって導かれている以上、1ヶ月で全てが終わることはありません。安くても数百万〜という価格にどうしてもなってしまいます。

ハイリスク・ローリターンなシステム開発

システムを手に入れる手段を大別すると、この2つです。

  1. 出来合いのソフトウェアを購入する
  2. オーダーメイドで構築する

購入する代表例はパッケージソフトですが、ASP/SaaSのようなWebで提供されるサービスを月額で利用する方法もございます。変わらないのは、提供されているものをそのまま使う点です。

これらのソフトやサービスは、「最大公約数」的に作られていることが多いです。業種/業態に応じて普遍的な課題を解決することを目的に作られています。有り体に言えば、「当たり前の課題」にフォーカスしています。企業固有の課題にフォーカスしてもユーザー数が増えず、商売が難しくなります。

既に提供されているソフトやサービスを買うことで課題解決ができるのであれば、それに越したことはありません。問題は、既存のソフトやサービスの機能では現状の課題を解決できない場合です。

既存のソフトで難しいなら、プロに頼んで別注してもらうかご自分で作るかの2択になります。出来上がったソフトを買うのと、新しく別注でシステムを作ることの間に、とてつもない乖離が存在します。

システム開発が困難な理由

端的には以下のような理由が挙げられます。

  1. どうやって頼んでよいかわからない
  2. 完成するまでの期間が長い
  3. 出来合いのソフトより何倍の値段がする

最大の課題は「どうやって業者に頼んでよいかわからない」点です。一般的に、別注でシステムを開発するにあたっては、下記のような成果物を必要とします。この段階で大変さが伝わると思います。

お客様主体

  • システム導入の背景・目的
  • 要求分析/要件定義書
  • 機能一覧
  • 業務フロー・新業務フロー

開発会社主体

  • システム構成図
  • 画面遷移図
  • 画面仕様
  • ER図/テーブル定義書
  • プログラム設計書

色々成果物を列挙しましたが、別注のシステム開発に最も近いイメージは「注文住宅」です。外観はこういうデザイン、間取りは3LDKでリビングは何帖、インテリアは…という格好で、完成図を共有しながら細部を決定していくという流れを取ります。それを書面でやるイメージです。

システム開発の場合で何よりも難しいのが「完成図を共有すること」です。住宅における外観は、システムの場合ですと画面になります。画面やカタログを見るだけで自社の業務課題が解決できるかを判断するのは、至難の業です。

動くシステムが一番最後になってしまう

システムの善し悪しは、実際に使いながら業務をこなすことで初めてわかります。ドキュメントだけで判断出来るのは、業務システム開発経験が豊富で当該業務への知見が高いスーパーエンジニアだけです。ですが、多くの会社はドキュメントベースで完成図の共有を図り、合意形成を求めます。手戻りが怖いからです。

別注のシステムを作る場合、図面を引いて1からプログラムを実装します。短くても2ヶ月程度は必要になります。図面を引くというのがポイントで、「この機能から別の機能に変更したい」という自体が発生した場合、図面から引き直す必要があります。完成図から図面を引く工程を何度も何度も繰り返してしまうと、業者は納品できないリスクが高まります。未納品なら当然、請求もできません。モノもできずお金だけが消えてしまうという最悪の結末は、誰もが避けたい。

動くシステムがないと完成図の共有が困難なのに、図面引き直しのリスクを避けるために非常に硬直的なやり方を取らざるを得ないのが、システム開発のハードルを高くしている主な原因です。

いかがでしたでしょうか? システム開発の値段設定から、システムのサプライサイドの事情を踏まえて我々が解決したい課題についてご説明させて頂きました。些細な事でも結構ですので、お気軽にお問い合わせを頂ければと思います。


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最後までお読みいただきありがとうございました。
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執筆者について

著者

(株) クオリティスタート 代表取締役

湯本堅隆(YUMOTO Michitaka)

略歴

1979年生まれ。ISPの電話サポートのアルバイトをきっかけにIT技術に興味を持ち、2003年にアイ・ティ・フロンティア(現タタ・コンサルタンシー・サービシズ)に新卒で入社。

SIer在籍期間からブログ「GoTheDistance」でSIerを巡るIT業界のあり方・エンジニアのキャリアについて記事を書き、累計はてなブックマーク数40,000を超えるブログになりました。

「ITを使いこなしたいなら、ユーザー企業は内製すべき」と主張しているうちに、2009年から雑貨卸の有限会社 エフ・ケーコーポレーションで内製化を1人で担当するはめに。メーカー送料ロットのない雑貨卸というビジネスモデルをITシステムを実装することで確立し、経済産業省が主催するIT経営実践認定企業に選ばれました。

「システムを作る人材や会社」はあっても「何が正しいITシステムなのか」を事業会社の立場で考え、デザインできる人材が枯渇している。

この課題を解決したいという思いから、会社を創業しました。

重度の野球好きで、東京ヤクルトスワローズのファンです。



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