プログラムを書く仕事をやりはじめて、もうすぐ20年になります。20年前に比べて、特に業務用途で使うソフトウェアは飛躍的に増えました。それでも、業務改善をしたくてもITを活用して仕事のやり方を変えられない会社さんが、とても多い。

一番の理由に、社内の人材不足が挙げられます。ITが本業でない中小企業が、ITの専門家を常時雇用する理由がないので。ITを活用するノウハウを持った人材がいないので、ITの専門家やクラウドサービスの話を聞いても、「自分たちが描いている成果」が何なのかわからない、という状態です。

プログラムやITで業務課題を解決するのにいちばん大切なのは、ITの知見です。どんなプログラムを作れば・どんな機能を持ってるITがあれば、ビジネスを良くすることが出来るのか。この知見なりアイデアなりがないと、ITを導入する為の企画立案が立てられない。

簡単な例えを出します。DMを刷ってポスティングしたとします。この場合「DMの反応が悪い。成果が出ないのはDMを刷った業者。」にはならないでしょう。DMの内容・デザイン・送付先、全部御社のご判断でお決めになられたこと。

しかし、「クラウド会計を導入したのに、仕事が楽にならなかった。クラウド会計を導入した業者が悪い」とおっしゃるケースはあります。話を伺ってみると、今までと仕事のやり方は変えずにシステムだけを変え、昔に比べて少し入力作業が増えたので、そのような発言につながったようです。

仕事が楽にならなかったのは、クラウド会計にあった作業フローを再構築しなかったからです。すべての会社の個別の事情に合わせたクラウドサービスは存在しないので、自分たちで吟味しないといけない。売り込む立場の業者からすれば、面倒くさいことを自分から言ってやぶ蛇になっても意味がない。

この例え話に、システム導入のトラブルの本質が見え隠れしています。

クラウドの時代になって値段の高い安いで判断できない時代になりました。高価なソフトウェアだから導入効果も高いのは幻想で、導入効果の高さは「知っていることがどれだけあるか」の知見の有無に比例します。知っていることが増えれば、自分たちで解決できる領域も増えますし、専門家の仕事の意味もわかり、付加価値をつけることができるようになります。

当社の価値を一言でいうと、「みなさんでは考えもしなかったITを使った知見を提供し、会社の運営方法にアップデートを促す」ことです。

そのための第一歩として、何も知らないままでいるのではなく、知ろうとする気持ちを持って頂き、いろんな情報に触れてください。

その上で、自社で判断がつかない検討が進まないことがあれば、中立な立場でガイドしますので、是非お話を伺わせてください。